大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和25(あ)2067 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人伊勢勝蔵同宍戸雄蔵の上告趣意は末尾添附の書面記載のとおりである。

第一、二点について。

論旨は原判決は所論引用の判例に違反するというが、原判決は何等右判例に違反

する判断を示していないのであるから論旨の理由のないこと明らかである。しかも、

原判決に「本件は米麦の代金を定めた上他の同価格の物を以て其の支払に代えた場

合である」というのは、その前段に「Aが所論玄米九斗を被告人に提供しその代金

八千五百円を被告人において、さきにAに売却したモーターの価格を以て支払つた

ものである」(そしてこの事実は原判決挙示の証拠で十分認められる)というのと

同趣旨であるから、その間何等理由に齟齬はなく、右事実が認められる以上原判決

に「仮りに第一審判決に所論の事実誤認があつても判決に影響はない」とあるのは

全く蛇足不用の判示であつてこの点においてたとい所論の瑕疵があつても原判決に

影響はない。さらに論旨第二点の誤記の点については原判決は第一審判決は被告人

がA広重から梗玄米二斗五升を代金一升当り九〇円で買受けたという事実を認定し

たものと認め、唯その代金総額の点について三一五〇円とあるは計数上二二五〇円

の誤記と認むべきであるから理由齟齬の違法はないと判断してこの点の控訴趣意を

排斥しているのであるからこの点においても原判決には所論の瑕疵はない。従つて

判例違反もない。その余の論旨はいずれも事実誤認の主張であつて適法な上告理由

とならない。

同第三点について。

所論は量刑不当の主張であつて適法な上告理由とならない。

なお記録を精査しても刑訴四一一条に該当する事由はない。

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よつて刑訴四〇八条により全裁判官一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和二七年三月一八日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

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